この度、SUBARU BRZから中古のルークスに乗り換えました。購入時に悩んだのは、「ルークスにターボは必要なのか?」ということです。
「価格や燃費はノンターボの方が安くて魅力的。でも、実際の加速性能はどのくらいなの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ルークス ノンターボを実際に所有している筆者が、高速道路や登坂路を走行して取得したデータをもとに、ノンターボの走行性能を検証します。
具体的には、以下の3つについてデータを使って確認しました。
これらのデータから、「ルークスにターボは本当に必要なのか?」を解説します。
ターボ・ノンターボの特長は?
ルークスのターボ・ノンターボでは、主に価格、燃費、加速性能に違いがあります。
お財布に優しいノンターボ、加速性能が良いターボ
購入時に気になる項目を下記の表にまとめました。スペックを見ると、ノンターボは価格が安く、燃費も良いため、経済性では有利です。
一方で、加速性能の指標となるトルクウェイトレシオ(車両重量に対するトルクの大きさ)を比較すると、ターボのほうが加速性能に余裕があることが分かります。
トルクウェイトレシオについては、下記記事で詳細を説明しています。

| ハイウェイスターX (ノンターボ) | ハイウェイスター Gターボ | |
|---|---|---|
| 価格 | 1,919,500 円 | 2,159,300 円 |
| 燃費 | 21.0 km/L | 19.3 km/L |
| 加速性能 (理論値・トルクウェイトレシオ) | 19.67 kg/Nm | 12.00 kg/Nm 数値が小さいほど有利 |
(※2)加速性能はカタログ諸元からの理論値
ノンターボは高速道路の合流・登坂路で不満の声が多い
では、ノンターボの場合、どのような場面で物足りなさを感じやすいのでしょうか。
Googleで「ルークス ターボ 必要か」を検索し、検索結果の上位に表示された記事や、みんカラのオーナーレビューを調査しました。
その結果、「高速道路での合流や追い越し」「急な坂道や山道」のシーンがよく言及されていました。
そこで、実際にノンターボのルークスで高速道路と登坂路を走行し、実測データから加速性能を分析します。
高速道路での合流を想定した 40→100km/h 加速タイムは?
ルークス ノンターボで実際に高速道路へ合流し、40→100km/hの加速データを取得しました。
ほぼアクセル全開で 40→100km/h まで15.9秒
平坦路で、40km/h巡行状態からアクセル全開で100km/hまで加速するのに、15.9秒(約16秒)かかりました。(下図青線)
一方、わずかに上り勾配のある区間(推定2%勾配)では、19.9秒(約20秒)かかり、平坦路より約4秒遅くなりました。(下図緑線)

高速道路合流時の40→100km/h 加速タイム
ターボが必要かを判断する一つの目安として、40→100km/hまで約16秒(上りでは約20秒)という加速性能を、遅く感じるかどうかがポイントになります。
現在乗っている車がある方は、自分の車の40→100km/hの加速時間を比較してみると、ルークス ノンターボの加速性能をイメージしやすくなります。
車速50km/h後半以降の加速の伸び感が鈍い
40km/hで巡行している状態から、アクセルを全開まで踏み込んだときの加速度を見ると、車速50km/h後半付近から加速度が低下していく傾向が見られます。(下図の上から3段目)
実際に運転していても、50km/h後半から「息切れするような感覚」があり、それ以降は車速の伸びが鈍くなると感じました。
一方で、40km/h巡行状態からアクセルを全開にすると、50km/h後半まではしっかりと加速しています。
そのため、市街地でよく使う40~50km/h程度の速度域では、ノンターボでも十分な加速性能だと感じました。

高速道路での 40→100km/h 車速・加速度の推移
他サイトにも「時速60kmぐらいまでは加速感も気持ちよいが、その先は頭打ち感がある」というコメントが見られました。
今回の実測データでも、50~60km/h付近から加速の伸びが鈍くなる傾向が確認できます。
勾配によって加速性能はどのように変わる?
平坦路で実際に走行した加速データをもとに、坂道の勾配による影響を計算し、勾配5%と10%の上り坂で、アクセル全開にした場合の加速特性を推定しました。

勾配別の車速-加速度特性 (計算値)
グラフから、アクセル全開時の加速には次のような特徴が見られます。
- 全開発進時は、20km/h付近で加速度がピークになり、それ以降は車速が上がるほど加速が弱くなる。
- 勾配5%では、50km/h付近でもまだ加速する余地があり、一般道で走行する分にはまだ余裕感がある。
- 勾配10%では、55km/h付近で加速度がほぼ0Gとなり、車速が頭打ちになる。
つまり、勾配が急になるほど加速できる速度域が狭くなり、勾配10%では55km/h付近から加速がほとんどできなくなると予想できます。
では、この計算結果は実際の10%勾配でも同じになるのでしょうか?
実際に勾配10%の坂道を走行して確認してみました。
勾配10%坂道では、車速56km/h付近で加速度が頭打ち
実際に勾配10%の坂道をアクセル全開で登坂し、データを取得しました。
発進直後からアクセルほぼ全開を維持したまま上っていき、車速は徐々に上昇します。(下図の上から1段目)
しかし、56km/h付近から加速度がほぼ0Gまで低下し、アクセル全開のままでも車速がほとんど伸びなくなります。(下図の上から3段目)

実車走行したときの条件
今回の実車走行は、以下の条件で行いました。
また、加速性能は気温や乗車人数、路面状況などの条件によって変化します。今回のデータは、あくまで一例として参考程度にご覧ください。

- 車種:日産ルークス
- グレード:ハイウェイスターX プロパイロットエディション
- 年式:2021年
- 駆動方式:2WD
- 乗車人数:1人
- エアコン:ON
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 測定方法:OBDスキャナー「OBD Link MX+」とスマホアプリ「Car Scanner」
→OBDLink MX+とCar Scannerを使った測定方法や仕組みについては、下記の記事で解説しています。

ルークスにターボは本当に必要なのか?

ターボが必要かは、どの程度の加速性能を求めるかがポイントになります。
そこで、ノンターボで物足りなさを感じやすい「高速道路での合流・追い越し」と「急な坂道・山道」について、実際に走行して加速性能を測定しました。
今回の実測結果から、ノンターボの加速性能を許容できるかどうかという視点で考えると次の点が判断材料になります。
高速道路での合流や追い越し時
- 40→100km/hまで約16秒、緩い上り勾配(約2%)では、約20秒かかる。この加速性能でもストレス感じないか?
- 40km/h巡行から100km/hの加速すると、50~60km/h以降で加速の伸びが鈍くなる。この特性でもストレスを感じないか?
急な坂道や山道での加速時
- 勾配10%のような急な上り坂を車速60km/h以上の速度でグイグイ走行したいか?
→ノンターボでは、アクセルを全開にしても55~56km/h付近から車速を伸ばしにくい
現在乗っている車がある方は、自分の車と比較してみるとイメージしやすくなると思います。
筆者は、ルークスにターボは不要だと考えた

筆者の考えとしては、ルークスに対して加速性能を求めていない為、ターボは不要だと考えました。
今回、実際に走行してみて、筆者の率直な感想としては、「予想はしていたが、やっぱり加速は遅い」が本音です。
ただ、加速が遅すぎて困ることはありませんでした。
高速道路の合流は難なくできましたし、追い越しもアクセルを全開近くまで踏み込めば、対応可能です。
また、勾配10%急な上り坂では55km/h付近で加速度がほぼ0Gとなり、車速が頭打ちになりました。
しかし、国土交通省の道路構造令(第20条)では、高速道路に該当する設計速度(80〜120km/h)の区間での勾配は、通常値で2〜4%、特例値でも最大7%程度までと定められています。
つまり法令上、高速道路の勾配が10%を超えることは基本的に想定されておりません。
そのため、55km/h付近で頭打ちになっても実用上困ることは、ほぼありません。
したがって、筆者のように困らない程度に加速すれば良いという考えであれば、ノンターボでも後悔しないと思います。
筆者も、ルークス ノンターボを納車して5ヶ月経ちますが、今のところノンターボで後悔したことはありません。
今回の記事が、ルークス ノンターボを検討されている方のヒントになれば幸いです。

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